知多半島の生い立ち
〜知多半島の地史〜
(1) 約5000年前〜現在:海面が低下して現在とほぼ同じになり、平野が陸化して現在まで安定している

(2) 約6000年前:気候が温暖化し、海面が現在より3〜5m高くなって沖積層が堆積した
<縄文海進期>

(3) 約2万年前:海面は120m以上低下し、伊勢湾・三河湾は陸地になっていた
<ウルム氷期最盛期>

(4) 約12万年前:気候が現在よりも温暖化し、東海地方〜関東地方まで熱帯〜亜熱帯気候になっていた
<リス−ウルム間氷期>

(5) 50万〜3万年前:氷河性の海面変動(寒冷な氷期には海面低下、温暖な間氷期には海面上昇)による高位〜低位段丘の形成、現在見られる水系の発達

(6) 知多半島は隆起して武豊層や東海層群が侵食を受けて丘陵となり、現在の地形に近づいていく

(7) 80万〜70万年前:侵食されたチャート礫などが河川によって運ばれ、武豊層として堆積した

(8) 約100万年前:日本列島に伊豆半島が衝突して地形が険しくなり、三河山地の隆起が激しくなっていく
<新生代第四紀>

(9) 約300万〜200万年前:東海湖は北西に移動して南部から干上がり、知多半島は侵食されるようになる

(10) 三河山地などが侵食され、チャート礫、石英、磁鉄鉱、ジルコンなどが運ばれてきて堆積した

(11) 約650〜400万年前:知多半島、伊勢湾など広い地域が東海湖に覆われ、東海層群が堆積した

(12) 約1000万年前:海が干上がり、東海地方を含む広い地域は陸地となって、侵食される

(13) 約1500万年前〜:日本列島は大陸から分離して日本海ができ、拡大していく

(14) 花こう岩・変成岩が侵食され、石英、磁鉄鉱、ジルコンなどが運ばれてきて堆積した

(15) 約1700万年前:東海地方を含む広い地域が海に覆われ、海生生物の化石を含む師崎層群が堆積した

(16) 数千万年間:大陸の東縁の陸地のまま、長く侵食を受けて花こう岩・変成岩が地表に露出していく
<新生代第三紀>

(17) 約1億年前を中心に:大火山活動が起きて、篠島や三河山地に見られるような石英や新しいジルコンを含む花崗岩・変成岩ができた

(18) 大陸に付加したチャートや石灰岩が隆起して、日本列島の原型が大陸の東縁に姿をあらわした

(19) 深海堆積物は海洋プレートの移動で運ばれ、東アジアの東縁に付加してチャートができた

(20) 2億4500万〜1億3500万年前:海洋の深海底に放散虫などのプランクトンの殻が堆積した
<中生代>

(21) 3億6000万〜2億4500万年前:海洋島でサンゴ礁ができ、フズリナなどの石灰岩ができた
<古生代>

(22) その後、侵食・堆積・火山活動などを何度もくり返していった(まだ日本列島は海の底)

(23) 約30億年前〜:後にアジアになる大陸で、火山活動により古いジルコンができた
<先カンブリア時代>

参 考
愛知県の古地理の変遷(新生代以降)

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