comment
ごんぎつねの1シーン 2

 兵十と加助が住んでいたのは、岩滑の集落だと考えられます。二人は中山を通って街道を歩き、西方にある岩滑新田の吉兵衛の家を訪れたのでしょう。お念仏は、この地方で秋に行われる虫供養大念仏と考えられています。秋の夕方過ぎに、東方に向かって帰る二人の後に影法師ができる月のいい夜とは、中秋の名月かもしれません。ごんは翌日に撃たれてしまいます。物語の冒頭にある「ある秋のことでした。二三日雨が降りつづいて・・・」は秋雨のことでしょうから、「権狐」は現在の暦で、9月上旬から10月上旬までの一ヶ月ほどの物語だと考えられます。(2018.6.17 Wen Lee)

もどる
inserted by FC2 system