刈谷市北部地域の三好層


赤色土壌化した三好層(刈谷市井ケ谷町)

  刈谷市北部からみよし市に続く丘陵の上部は、赤褐色に色づき、たくさんの白い礫(石ころ)を含んだ地層「三好層」でできています。三好層は、80万〜70万年前(更新世中期)に、(7)このあたりを流れていた大河川に堆積しました。


白色に風化したチャート礫(崖から落ちたもの)

 三好層に含まれる礫の多くは、「チャート」でできています。チャートは硬い堆積岩ですが、角が取れて丸くなっているので、河川によって運ばれてきたものと考えられています。チャートは、赤、緑、黒などさまざまな色をした岩石です。三好層が堆積した後、(4)約12万年前の温暖期(リスーウルム間氷期)に、このあたりまでが亜熱帯気候になりました。高温多湿の気候で風化作用を受け、チャート礫は表面から白くなりました。三好層でできた丘陵も表層から風化作用を受け、赤褐色になりました(赤色土壌化)。このようにして、現在見られる三好層の特徴ができあがりました。


刈谷市北部地域の地質図

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